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第105回 2009/07/01
「真夏を直前にして」

 丁度一月前のコラムで沖縄地方での入梅に触れましたが、6月末に同地の梅雨明け宣言が出されました。関東地方では、まさに梅雨らしい空模様が続いております。梅雨明けまで未だ一週間、十日間かかるのでしょうか。「五月雨を集めて早し最上川」は、かの松尾芭蕉の有名な句ですが、まさに梅雨時のちょっと憂鬱な気分が、最上川の大いなる急流で洗い流される感じがいたします(最上川は、日本三大急流の一つ。同一都府県だけを流れる川としては国内最長です。上流は米沢盆地、中流は山形盆地、下流は庄内平野と、山形県内だけを流れ、酒田市で日本海に注ぎます)。梅雨時の雨を「さみだれ」といいますが、その漢字は芭蕉も使用しているように「五月雨」と当てたのは、旧暦が五月にあたる時期の雨だからのようです。語源的には、「さ」は耕作をいみし、「みだれ」は水垂れ。しとしととこの時期に雨が降ることを「さみだる」と用い、その名詞形を「さみだれ」、漢字を「五月雨」とあてたもののようです。

 さて、天文ファンの皆様は既に何年も前から周知の事実なのですが、この7月22日には、日本では実に46年ぶりに国内で皆既日食を観測することができます。ご存知のように、地球と太陽の間に月が入り、太陽を完全に覆ってしまう現象を皆既日食と呼びますが、国内では種子島南部から奄美大島北部にかけて、トカラ諸島全域を含む地域が今回の観測可能地域となるようです。太陽光が瞬く間になくなり、突然真夜中のように星が瞬くようになるのですから、天文ファンならずとも興味のそそられるところです。該当地域での最大皆既日食時間は6分間ほど、午前11時前とのことですから、既に梅雨の明けている西南諸島のこれらの地域では、約半世紀ぶりの自然現象の妙に立ち会うことができるわけです。該当地域の北部にあたる沖縄地方、またそれより北の九州本島から北海道までの地域でも、部分日食を観測することができそうです。「皆既日食」でサイト検索いただければ、お住まいの地域でどの程度の部分日食となるか、すぐにお分かりになります。ロウソクの炎でガラスの破片を黒く燻り、そのガラス越しに部分日食を観た子供の頃を思い出します。

The Music
※写真はCGイメージです

 さて、皆既日食に因んだわけではありませんが、今月、現在ご好評を頂いております、CDプレーヤー、CD3800、コントロール・パワーアンプAMP3800の基本色シルバーの2モデルに、ブラックヴァージョンを追加いたします。7月中旬以降の発売開始となる予定ですが、お手持ちのオーディオシステムをブラックで統一なされたい方、または音楽を聴く環境の色彩条件上、ブラックの方がフィットするとお考えの方、若しくはもともとオーディオ機器にブラック基調をお求めの方には嬉しい情報かと存じます。どうも最近欧州では、再度ブラックバージョンが基本色となりつつあるとの情報も入っております。国内での発売日は、あらためて当ホームページでご連絡させていただきます。

 いくら長くてもいずれは明ける梅雨です。今月中旬を過ぎれば炎天の続く真夏となることは間違いありません。衛生管理の行き届いた昨今では心配も不要なのでしょうが、食べ物にも十分注意され、暑い夏に備えてください。





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