第005回 2005/12/24 |
オーデイオ・マニアの定番 「カンターテ・ドミノ」でクリスマスを!! |
(スウェーデン)プロプリウス LP APRO 7762(CD PRCD 7762, SACD PRSACD 7762) エンリコ・ボッシ「カンターテ・ドミノ」/アドルフ・アダム「ユルソング」/フランツ・グリューバー「清しこの夜」/アービング・バーリン「ホワイト・クリスマス」 トルシュテン・ニルソン(指揮), オスカル・モテット・コーラス
マリアンネ・メルナス(s), アルフ・リンデル(org) |
かつて志賀直哉や武者小路実篤が愛した北の鎌倉と呼ばれる一角、手賀沼に面した我孫子市文化会館の一室を借りて、毎月2回第2と第4土曜日に、近隣から音楽とオーディオの同好の士が集まって、興味あるテーマを発表したり、自作のオーディオ機器をデモし合う楽しい集いが催される。今年の4月、満10周年を迎え、会員数も今や50名を超えるようになった我孫子オーディオ・ファン・クラブによる例会であるが、筆者もメンバーの一員として極力出させて貰っている。 日本で発売されたこのCDには、「世界のクリスマス音楽」という副題が付いているが、韓国や、チェコ、フランス、英国などヨーロッパ各地の民謡が含まれる。もともと、1976年に、スエーデンのプロプリウスというマイナー・レーベルからLPで出たものだが、その後、CDやSACDでもレリースされ、世界で15万枚以上が売れたとか。この数字は、オーディオ・チェックのためのレファレンス・デイスクとしては、画期的なものらしい。 ところで、この歌い出し“新しい歌を主に向かって歌え”とは 一体どういう意味なのだろうか。もちろん毎日のように生まれては消えていく今の消費社会を象徴するかような粗製濫造による新曲という意味ではない。 クリスマスの一般的定番、「清しこの夜」「ホワイト・クリスマス」も低俗に陥らず、極く自然に唄われる。これらは、随分いろいろなバージョンがあるので、比較してみるのも一興かと思う。 この合唱団もそうだが、現在世界最高といわれるスウエーデン放送合唱団を初めとする北欧系のコーラス・グループの場合、いつも感じることだが、技術的なレベルの高さは当然として、どの合唱団にもそれぞれ独特の個性と強さがあって、そこから音楽の感動を導きだしている点が素晴しい。 |