第61回 2005/11/01 |
2005年度の最終四半期も半ばとなりました。競馬のレースでいいますと、第4コーナーを回りつつあるところでしょうか。年内の様々な目標を立てて検討されている皆様、あと一息のところです。がんばりましょう。 さて、このホームページのトップのほうにもご報告いたしましたように、去る10月7日(金)から9日(日)にかけての三日間東京・有楽町、交通会館におきましてハイエンド・ショー東京を開催させていただきました。当社はこれで3回目の参加ですが、前年以上のご参加を得ることができました。わざわざ足を運んでいただきました皆様、そうした皆様にご推薦いただきましたディーラーの方々にあらためてお礼を申し上げます。大変ありがとうございました。 今回は、CECの新製品とともに、10年ぶりのモデルチェンジを敢行しましたウイーン・アコーステック社の、下位3モデル(S-1G、T-2G、T-3G)を試聴頂きながら、ご紹介させていただきました。まことに残念ながら、これまでのトップモデル、T-4及びT-5に匹敵する上位モデルの開発が来年度に予定されている関係上、下位モデルのスピーカーのみでの再生演奏であったため、若干物足りなく感じられた方もいらっしゃったかと存じますが、少なくともウイーン・アコーステック社の抜群のコストパーフォーマンスの良さ、技術的革新へ向けたな積極的な取り組み姿勢、そして新しいデザイン的なアプローチにつきましては十分ご理解いただけたのではないでしょうか。 他方で、CEC製品としましては、ここ1〜2ヶ月の間に新発売いたしました、CD5300、HD53R、HD53R vers.8.0そしてTL0Xの4モデルに加えまして、これから2〜3ヶ月以内に順次発売を開始していきます、RW3300、CD3300R、AMP3300Rの3モデルを展示させていただきました。一挙7モデルの新製品の紹介は、ピュアーオーディオ界では、この後ろ向きの趨勢の中、当社の意気込みを示すものとして、ご来場いただきました皆様にはご理解いただけたのではないかといささか自負いたしております。 また、今回は、このショーの期間中、設計グループ、企画グループという社内主要スタッフだけでなく、海外のディストリビューターにも参加を要請し、今後の新製品開発の骨組みを検討いたしました。 ここでその概略の一端をご説明いたします。 横幅217.5mmで統一いたしております、53シリーズは、もともとヘッドフォンアンプ、HD51からスタートいたしました。その後HD53、そしてHD53Rと改良を加えてまいりました。その間、フォノ・プリアンプPH53、D/AコンバーターDA53とを加え、現在三分野にわたっております。既に少なからざる皆様がご推察なされていますように、来年度にかけまして、このラインにコントロールド・パワーアンプ(基本的な性格は、AMP3300、AMP5300と同等の、いわゆるインテグレートアンプです)を追加いたします。またこのシリーズの中ではとりわけ好評を博しておりますD/Aコンバーターに対応するCDトランスポートも近い将来ラインアップしてまいります。このCDトランスポートの導入を持ちまして、ひとまず53シリーズは、外部接続のスピーカーさえあればオーディオシステムとして完成させることが可能となります。決して音質と意匠上の品位を落とすことなく開発してまいる所存ですので、是非ご期待下さい。 さて、10月末に、NHKテレビのおそらく再放送版かと思いますが、フジ子・ヘミングのショパン及びリストの何曲かを聴き、また見る機会がありました。小型で、簡易なモノラルスピーカーしか装備していないテレビではありましたが、彼女の演奏の独自性に溢れた、まったくの特異な世界に、思わず引き込まれてしまいました。指先が曲を奏でるというよりも、体全体で音楽を表現するような演奏技法は、演奏自体にはまったくの素人である私にでさえ、他に追随するものがいないのではないかと驚嘆させられてしまいました。これから年末にかけて、少なくとも彼女のCDの何曲かは是非聞かざるを得ない義務感さえ感じております。当社の製品と、ウイーン・アコースティックの組み合わせの中で、ラ・カンパネラがどのように表現されるのでしょうか。大変楽しみでもあります。後日ご報告させていただくこととします。 これから秋の深まりとともに、朝晩の冷え込みが急に襲ってきたりいたします。秋めいてきた10月初旬の東京から、まだまだ暑い香港へ出かけすっかり風邪を引いてしまいましたが、11月の訪れとともに回復いたしました。皆様も、気温の急激な変化に是非お気をつけ下さい。 |