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第145回 2012/12/14

「師走にはいりました」

 当コラムを含めて、自分のコメントを直接パソコンに入力するようになって何年か経ちます(以前は、ホームページ管理会社に委託していました)が、パソコン自体が故障すると何もできなくなることがよくわかりました。ホームページ編集用のソフトウエア(現在は、AdobeのDreamwaverを使用しています)は、容易にほかのパソコンに移すことができないのです。さて、今回のノートパソコン故障から、回復までの過程をご紹介します。私のように、パソコン素人で動かなくなったパソコンをどうしようか悩む方もいらっしゃることとお思いますので。パソコン専門家の方は、以下スキップください。

 使用していましたパソコンは、直販体制のDELL社のノート型(以下ノートPCとします)で、使用している最中、突然シャットダウンし、その後起動できなくなりました。以前にもこのような現象が起こりましたので、またかと思いましたが、今回は時間をかけても回復しません。以前、電源系の不良だと思い修理に出した際に、AC/DCアダプターの不良と言われたことを思い出し、ネット検索でアダプターを購入しました。新規のアダプターでも状況はよくなりません。本体の故障であることは間違いありません。

 そこでDELL社に電話連絡、修理依頼をするつもりでしたが、なんと本体の底に貼っているシリアル番号ラベルが剥がれていて、それを伝えられないため修理受付を拒否されました。細長い紙製のラベルが剥がれそうになっていたのを、気にせずに取り去ったことを思い出します。他のパソコンメーカーも同じ修理方針をもっているとすれば、使用者である私たちは、シリアル番号をPC本体購入後すぐに控えておく必要がありそうです。ただ、メーカーとしてもそれほど重要視する番号を、簡単に剥がれる可能性のある紙の細いラベルにスタンプ押しするという方法は改めたほうが良いのではとも思えます。

 そこで自宅から最も近い大手電機製品量販店(ヤマダ電機本庄店)に、ノートPCを持込、修理依頼をしました。数日後、そのヤマダ電機のPCサービスセンターより連絡があり(なんと福岡県)、やはりシリアル番号の問い合わせです。シリアル番号ラベルを剥がしてしまい控えがないことを連絡、メーカーに掛け合ってもらうこととしました。その後量販店のサービスセンターより、DELLは通販主体なので、購入した時の日付がわからないかとの問い合わせです。同社はネット販売が主力ですから、その記録は残っていました。かくて、やっと修理見積もりの段階に入りました。ここまででノートPC不良から3週間が経過です。PCなどの高額製品の購入データーは、残しておくべきですね。また、大手電機量販店が、サービス用に十分利用出来ることを初めて知りました。メーカーと販売店の力関係が作用しているのかもしれません。

 さて、正式見積もり以前の、概略見積もりは7万円弱とのサービスセンターよりの連絡で、十分新品が購入できるほどの高さでした。サービスの担当者の方に、修理をお断りし、返品してもらうよう依頼しました。この間、知人の情報で、全く同一のモデルを中古市場で入手し、ハードディスクを差し替える方法があると聞いていたからです。もっとも、ハードディスク(HD)が破損していた場合には、何の役にも立ちませんが、電源系統の不良だとふんでいましたのでこの提案に乗ります。同一の中古パソコンを1万5千円で入手、ヤマダ電機のPCサービス部門から戻ってきた故障PCのHDを抜き取り、中古PCのHDと差し替えます。なんと何の問題もなく、見事復活でした。また、故障パソコンの修理見積もりの費用や、修理品の行き帰りの費用は覚悟していましたが、見積もりは正規のステップ以前だったので、また修理作業に入らなかったので輸送料も、無料とのことでした。ヤマダ電機のサービスシステムを見直しました。

 結局、ノートPC復活までに1ヶ月を要してしまいました。メーカーが受けてくれない修理品も、電機量販店を利用するすべがあること、高額な修理費用であれば、修理せず中古品を購入しHDの差し替えで対応できることがあることを勉強した1ヶ月でもありました。さらに多くのPCにコピーできない性格を持つソフトウエアーは、このようなPC本体の不能な事態に際してどのようにすべきか、スフトメーカーときちんと打ち合わせておく必要性も感じた次第です。

 さて師走、マスメディアは連日、国政選挙(第46回衆議院議員)を報道しています。前回の衆議院選挙は2009年、それまでの長期にわたる自民・公明両党による政府に変わって、現民主党による執行体制が執られるという画期的なものでした。しかし、翌2010年の参議院選挙では、当時の民主党政府への批判が噴出、自民・公明両党の勢力が、政府与党勢力を上回り、与野党逆転のねじれ国会の時代が始まりました。

  touron  

 このねじれ国会から今日までの最大のできごとは、言うまでもなく2011年3月11日の東日本大震災です。今回の国政選挙に議論の集中点が内科の如き報道がなされるたびに驚いてしまいます。東日本大震災によって明らかになった、非常時への行政の対応のまずさ、また長く神話化されてきた原子力発電の安全性が、実はまったく捏造でしかなかった事実、これにどのように答えるのかが今回の選挙の注目されるべきことではないでしょうか。

 世界は、ここに住んでいる私たち以上にフクシマに敏感です。とりわけ、チェルノブイリを経験した欧州の人々には切実な問題として映っているようです。原子力発電の将来性を論ずる以前に、実はもっと深刻な事態が既にあることが、一部の報道で伝えられています。使用済み核燃料廃棄物の問題です。公式には、「高レベル放射性廃棄物」と呼ばれる、極めて高い放射能を放射する廃棄物は、全ての原子力発電所にそのまま保管されている一方、その処理の方法はまったく展望を持たないままであるという事実があります。その危険物の有害性は数十万年に及びことまで分かっている、目の前にある危険物をどのように処理するのか、まだその答えはないのです。

 かつてロシアが日本海に放射性廃棄物を投棄した(1993年)際には、国際的に避難を浴びたのですが、福島原発事故の際の汚染海水の太平洋への流出量は、すくなくともそれに勝るとも劣らないものがあったことは十分予測できます。今年9月、「高レベル放射性廃棄物の処分について」が日本学術会議名で上申されました(今田高俊委員長:東工大教授)。そこでは、明らかに問題の解決方法がすぐさま実施できるレベルでは皆無であることがのべられているのです。既に作ってしまった危険物をどうするのか、この解決なしで、さらにそれを増やすことは論外であるように思われてなりません。

 

 




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