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第17回 2002/3/01

当社の中国工場も、2月25日より、2週間にわたる旧正月休暇を終え、本格的に本年度の事業稼動に入りました。道の傍らには、次第に春の草花がそっと芽を吹き始めています。春の忍び寄りを感じさせる今日この頃です。先月は、私たちの出身母体、中央電機に関して、寂しさを感じさせる報道を仄聞しました。

以前、述べましたように、CECの商標は、中央=Central、電機=Electric、株式会社=Companyの略称を採用したものです。筆者が入社した、1971年には、埼玉県東松山市東平に本社工場がありましたが、その後発展を遂げ、東松山近郊の、吉見町、長谷工業団地に新規に工場を立て直したのが1990年でした。環境整備計画にのっとって、クリーンな工場のみという条件で、県と町とで誘致しただけのことがあり、付近の山々は極力自然を残すように考慮された、それこそS/Nのいかにもよさそうな、広々とした生産環境にありました。

その後、1996年に、オーディオ事業の継続を、中央電機としては断念し、事業の継続を、同じ三洋電機グループの三洋メディアテックに移管し、私たちの今日(2000年10月に三洋メディアテックから完全独立)があるわけですが、オーディオ関連のスタッフの移動時には、丁重な送別の催しを開催していただきましたし、また、残って、新しい業務を推進する人々も、長い間の自社商標としてのCECの大きなマークを工場の表玄関の上壁に残しておくことを希望し、私たちにとっても異存のないところでした。その意味では、中央電機は、CECグループにとって故郷的な存在でした。

オーディオ事業が、新会社(三洋オプトロニクス)に引き継がれ、かなりの困難に直面したのと同じように、推測いたしますに、中央電機にとっての新事業も決して平坦な道程ではなかったようです。結論的に、親会社であります三洋電機の判断の下、この事業を推進してきた事業母体を含め、本年4月をもって、まったく新しい会社に一括売却されることが決定されたとの報道でした。

古き良き、生産と販売が右肩上がりの時代と異なり、リストラと名前を変えた雇用調整が、その会社の株価評価の下落に繋がるどころかむしろ好感をもって見られる時代にあっては、こうしたドラスティックな売却処分も驚くに値しないのかもしれません。しかし、中央電機としてオーディオ事業の最後のスポットライトを浴びた場所が、そして、かなりの費用と時間をかけて作り上げたすばらしい試聴室をもった工場が、オーディオ事業とまったくかかわりのない法人の傘下で運営される事態は、何かよりどころを失ったような、寂寥感を覚えずに居られません。

逆にいいますと、もうどこにも思い出の場所のなくなってしまったCECは、これから自分たちで新しい歴史を築いていかなければならないということであろうかと感じております。2002年は、その意味で、CECの新しい一歩となるべく、 皆様の期待にお答えしていく所存です。

順次、製品紹介欄にてご連絡させていただきますが、3月から5月に掛けまして、下記の新製品群4モデルを順次、発売してまいります。

1. CD2300 - 長年ご愛顧いただきましたCD2100のCD-RW対応モデル

2. HD51 - 絶大な評価を頂いておりますLEF回路採用の純クラスAヘッドフォンアンプ(なんと外付けのスピーカー接続も可能です)

3. DV9900 - 5枚チェンジャーという独特の機能と高音質でご評価いただいたCH7700を、DVD対応させたモデル

4. SCD2002 - エントリーモデルの新製品としてユニークなデザインの壁掛けタイプのCDレシーバーシステム

どうかお楽しみに。また、それぞれの発表時期につきましては、当ホームページをお見逃しなくご愛読ください。