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ホーム/コラム/徒然野鳥記/第165回タカブシギ

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第165回 2015/9/01
タカブシギ
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タカブシギ

165)タカブシギ 「チドリ目シギ科クサシギ属」

    英 名:Wood Sandpiper
    学 名:Tringa glareola
    漢字名:鷹斑鷸(鴫)
    大きさ:20 cm

シギ・チドリ ウォッチャーにとっては、もっとも普通に観察できるシギの仲間の一種です。学名の種小名のglareolaは、小石原の意味で、羽根の模様の並びが、小石が並んでいるように見えることからだといわれています。

 英名、Wood Sandpiperは直訳すると森(もしくは林)のシギ。残念ながらユーラシア大陸高緯度地域で営巣するタカブシギの営巣している状態を観察できておりませんが、樹木のある草原地帯で営巣することから付けられたものと想像できます。 他方、和名は、漢字名が由来だとすると鷹(たか)の羽根の模様をしたことからということになります。上面の小石を敷き詰めた羽の状態では、タカ類の羽根と類似したところはありません。ただ尾羽については、そういわれれば似ていると言えるでしょう。鷹の尾羽の模様を鷹斑(たかふ)と呼び、家紋などに多く採用されています。一番下の画像はツミ♀の伸びをした場面ですが、ご確認ください。

繁殖地は、カムチャッカ半島からスカンジナビア半島にいたるユーラシア大陸の高緯度地帯全域にわたるようです。越冬地は、アフリカ大陸、インド、東南アジアそしてオーストラィア。生息域の非常に広い野鳥で、国内では普通旅鳥として、春と秋に観察できます。関東地方、霞ヶ浦付近の蓮畑では越冬している状態がよく観察され、このあたりが越冬の北限だと思われます。

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水に入って採餌することをいとわず、泥の中の昆虫や貝類を餌とします。上2枚の画像がそれです。クサシギ科の中では、磯シギは比較的水辺では陸側の砂や土で採餌することが多いのとは対照です。(採餌場所では、クサシギはその中間といえます)

あまり多くはない少数の群れでいる場面を再三観察しています(上右。但し中央右の大きめの個体はアオアシシギ)が、ほとんど淡水域、まれに谷津干潟などでも単独の個体を見ますので、汽水域でも活動するようです。海水域ではこれまで一度も見かけておりません。種として田、湿地、河川、湖沼などの淡水域のシギと判断してよさそうです。

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上右の画像は、採餌を中断して伸びをしているところですが、翼下面が比較的に白っぽいのが分かります。よく似ているされるクサシギはこの部分が黒っぽいのです。また、羽根の縁が白く、背中全体が白っぽいタカブシギに対して、一回り大きなクサシギはそれほど上面が白くありません。

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注)写真は、画像上をクリックすると拡大できます。

 

       


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